吃音の投薬治療の可能性 Pagoclone(パゴクロン)

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これまで吃音の薬というものは開発されず、長年臨床医を悩ませてきた。しかし、神経薬理学の進歩とともに、吃音のための投薬治療の開発が現実味を帯びてきている。

過去10年間の研究結果は、ドーパミン遮断薬が吃音症状の軽減に有効である事を示唆している。これら研究はプラセボ効果を排除したゴールドスタンダードな方法で行われた。ただこれら研究は対象人数が少なく、また薬に体重増加や血糖値上昇の副作用が見つかるなど忍容性の低さも課題となっていた。

しかし近年新たに開発された「Pagoclone」は吃音治療に有効で、副作用の少ない忍容性薬剤としての可能性を秘めている。「pagoclone」は医薬品メーカーIndevus社が開発中の薬で、吃音の症状に寄与すると考えられているGABAと呼ばれる脳内神経に作用する。2006年5月にIndevusは、吃音を対象とするものでは史上最大の薬理試験の結果を発表した。

研究では、130人以上の成人患者に二重盲検、無作為化を用いて試験した。その結果、プラセボ群に比べて統計的に有意に「Pagoclone」が吃音患者の50%以上の吃音症状を改善させる効果を持つ事が判明した。副作用として頭痛と疲労が少数報告されたものの、それらは軽微で、忍容性が良好である事も判明した。また、pagocloneは発話の流暢さを向上させるだけでなく、しばしば吃音に伴う社会不安を減少させる事も明らかとなった。

Indevus社はこの薬を一日でも早く日常的に利用可能なものにするために、米食品医薬品局(FDA)と緊密に協力している。ただ当面この薬は調査研究の領域でしか利用できないだろう。

情報元:Stuttering FDN

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投稿者: TAKAHIRO KOGUCHI

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